今回はディーゼル車についてまとめていきます。
現在、私の勤めている店舗にもディーゼル車がちらほらと在庫として並んでいます。
マツダのデミオ、CX-5や、三菱のデリカD:5といったラインナップになります。国産ディーゼルではメジャーな車種ですね!
今の若者って、意外とディーゼル車を狙って探しにきたりするんです。個人的に車が好きで趣向がそうさせているのか、はたまた父親の背中を見てそうさせているのか。
ディーゼル車狙いの若者と一緒に車探しをする際、掘り下げて話を進めるのが楽しかったりします。
ディーゼル車のおすすめポイント
ディーゼル車とは
ディーゼル車は1893年にルドルフ・クリスチアン・カール・ディーゼル氏によって発明されたもので、軽油を燃料とするエンジンが搭載された車のことです。
ディーゼルさんが発明したのでディーゼル車…。では、ガソリン車の場合はガソリンさん?なわけはありませんね(笑)
商談の際に笑い話として使ってみてください。ディーゼルさんは本当です。
軽油とガソリンの性質
軽油とガソリンは元々はどちらも石油からできているんです。これらを熱したときに発生する蒸気から軽油とガソリンは精製されます。
違いとしては、石油から分離し蒸気になるときの温度が違います。ガソリンは30度から230度の間、軽油は140度から380度に熱したときの蒸気から精製されます。
ガソリンは常温~常圧でも燃えやすく、軽油は高温~高圧の環境で燃焼するという性質があります。
一般的にガソリンエンジンよりもディーゼルエンジンの方が燃費性能に優れていますが、エンジンが動作中の振動音や騒音はガソリンエンジンの方が小さい傾向にあります。
しかし、このディーゼル特有の振動音や騒音が心をくすぐるといったような通だなぁと感じる感性をお持ちの方もいます。
お客様とディーゼルについて語っているとなんだか車好きになった気分になります。
エンジンの違い
ガソリンエンジンは点火プラグで着火、ディーゼルエンジンは空気を圧縮して高温にし、軽油を噴射して自然に着火させます。
また、ディーゼルエンジンはパワフルさが持ち味です。トルク(タイヤを回す力のこと)が大きく、そこに充填される軽油はカロリーが高く、圧縮比が高いので熱効率が良いため、重くて大きいものでも動かすスーパーパワーを持ちます。
一方で、もともと高回転は得意ではないためたくさんエンジンを回転させて加速するのは苦手(ガソリンエンジンの場合は、高回転をさせるのが得意です)。
ディーゼル車はテクニカルタイプやスピードタイプというより、パワータイプといったニュアンスです。
ディーゼル車のメリット
燃料代が安い
誰が見ても一目瞭然、軽油って燃料の価格が高騰してもガソリンより安いですよね。ガソリンと軽油の価格に違いが発生している理由は、軽油引取税がガソリン税よりも約20円安いからです。
この税金の違いにより、軽油の価格が安くなっています。だいたい価格ベースが上がっても10~20円程の差がありますね。
燃費がいい!
燃料代が安い上に、ディーゼル車は燃費が良いため、燃料の使用量が少なく済みます。
おおよそメーカーのスペックでリッターあたりの走行距離がディーゼル車とガソリン車では、4kmディーゼル車のほうが多く走ります。
かなりざっくりですがメーカーの基準値は正確には当てにできないので、1ヶ月に50L消費すると仮定すると、ディーゼル車のほうが100km長く走れることになります。
坂道発進と加速、静粛性の向上
記事の初めにディーゼル車はパワータイプと紹介しました。その名の通りバスやトラックの多くがディーゼル車なのは、加速や坂道発進がガソリン車より優れているからという理由になります。
持ち前のパワーで長い距離を安定して走りたい、坂道が多い地形を走る場合も安心です。
そして近年では振動音が抑えられる作りになってきており、以前にもまして静粛性が向上しています。
以前CX-3を商談した時にお客様からこの車は本当にディーゼルなの?と心配されたほどでした。
ディーゼル車のデメリット
購入時の価格設定が高め
ディーゼル車は製造コストは高く、車両本体の価格もガソリン車に比較すると高めとなっています。燃料コストの差額はありますが、長い目で見たトータルコストランニングで計らないと購入時の予算を上げなくてはなりません。
整備・メンテナンス費がかかる
ディーゼル車には、NOxを浄化するための尿素SCRシステムが搭載されています。この尿素SCRシステムにはアドブルー(高品位尿素水)の補充が必須なので、そちらをディーラーやメーカーから定期的に購入する必要があります。
燃料が燃焼する際に発生する「スス」が溜まるため、車屋さんに持ち込む頻度がガソリン車に比べ多くなります。そのため、メンテナンス費用が若干高価になりがちです。
ちょい乗りを繰り返し、メンテナンスをおろそかにしていると故障してしまうリスクが高まり、せっかく燃費が安いのに修理費でお金がかかってしまったなんてことになりかねません。
メンテナンスは定期的にしっかりすることをお勧めします。
注意してほしいこと
ディーゼル車にガソリンを入れ走行することはできません。エンジンの点火の仕組みが違いますので、エンジンの故障に繋がります。エンジンが損傷して莫大な修理費用が必要になります。
これは是が非でも避けましょう!
万が一間違って給油してしまったら、タンクの洗浄が必要になります。絶対にエンジンをかけてはいけません。ガソリンスタンドで燃料を抜いてもらいましょう。
少し前に小耳に挟んだ話になりますが、車を購入して間もない免許取りたての青年が、軽自動車だからとガソリン車に軽油を入れてしまったとか…
×軽自動車=軽油
〇軽自動車→ガソリン
軽の字は同じですがこちらも間違ってもやってはいけない給油です。
昔の私も知らなければやってしまいそうなミスですが、これをやってしまうとエンジン機構が損傷してしまいます。
まとめ
ディーゼル車はガソリン車に比べて燃料が安い、燃費も良い。
ディーゼル車は特に長距離を運転する人、坂道や高速道路でのパワーが必要になる場面がよくある人におすすめできる車です。
日常的に長距離を走ることが多い、ドライブが趣味という方はディーゼル車を検討してみてはいかがでしょうか。
きっと、ガソリン車にはないディーゼル車ならではの振動音が癖になること間違いなしです。
そのかわりメンテナンスはしっかり行ってくださいね!間違ってガソリンを給油しないよう注意も必要です。